メルマガ10:粟粒結核


【第10回】粟粒結核

今回は粟粒結核(ぞくりゅうけっかく)についてです。
肺結核の病巣から結核菌が血液の流れによって運ばれ、いろいろな臓器に多数の粟粒大の結核結節が形成された病態です。
通常、結核菌は肺から外に広がることはないのですが、
抵抗力が弱い人では、免疫の力で結核菌の勢いを止めることができません。
そのような場合、結核菌は血液の流れに沿って全身に結核菌の塊(結節)を作ることになります。
体の中を調べる簡単な検査としては胸部X線があります。
粟粒結核の胸部X線の特徴としては、病変が1か所だけでなく、
多数の小さな結節が両側の肺に広く分布していることです。

粟粒結核は、普通の結核よりも治療が難しく、昔は致命的になることも多かったのですが、
結核の薬が複数種類使える現在では、きちんと服用すれば治ることが多いです。

いずれにしても、結核菌が広がらないように、普段から抵抗力を高めるような生活(栄養、睡眠、休養)をこころがけることが大事です。